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まちと繋がる”かけがえのない時間”
0歳児クラスが春から続けてきた、街の方に絵本を読み聞かせていただく活動。
これまでに絵本作家さんをはじめ、近隣の学生さんや企業の方と、たくさんの方に読んでいただきました。
「えぇ?私にできるかしら?」
「読むのはそんなに上手じゃないんですよ」
最初に依頼をしたとき、そんな風に仰る方もいました。
でも、『どんな絵本なら楽しめそうか』を考え絵本を選定し、練習までしてくださいました。
「ちゃんと読めていたかしら?でもみんな声を出して真似してくれていて、私も楽しかったわ」
そんな風に感想を話して、園を後に。
「赤ちゃんってどんな本を好むのかわからなくて、みんなで図書館に行って色々な本から3冊選んできました!」
そう言って、森にまつわる絵本を持って来てくれた北海道大学の学生さん。
「これはちょっと難しそうだったよね。こっちは最初は反応が薄かったけど、繰り返しの言葉が出てきたところから、子どもたちも応えてくれたように感じたよ」
「なんとなく、赤ちゃんが好きそうな本の傾向がわかったよね」
「今度は自分たちで紙芝居を作って持ってきてもいいですか!?」
学生さんたちは目を輝かせながら、私たちに宣言してくれました。
―――
「懐かしい!まだこの絵本あるんですね!!」
ご自身の幼少時代を思い出し、懐かしみながら絵本を選定される方もいました。
目の前に広がった数十冊の絵本をじっくり読み込み、 ご家族や周りの方から助言を受けられ、更に本屋でリサーもして、3冊を決められたそうです。
子どもたちへの想いがこめられ選定された、とびっきりの絵本たち。
読み聞かせが終わった後、 「とっても楽しかった!!またこういう機会を作ってもらいたいです」とはにかんだ表情。
そして「実はこれをきっかけに、知り合いの小学生たちにも読んであげようと思っているんです」 そんな気持ちも話してくれました。
絵本を介した「まち」との交流は、子どもたちにとって本当に素晴らしく、豊かな時間です。
でも、子どもたちだけでなく、まちで働く方にもこんな風に喜んでいただける時間になっていたのですね。
どの方もお仕事や学校でお忙しいはず。
なのに、『子どもたちがどんな本だと楽しめそうか』を時間をかけて考え、子どもたちと向き合ってくださいました。
まちと繋がり、まちで働く人たちが、私たちと一緒に子どもの育ちに関わっていく。
とても尊いことだと思います。
―子どもが楽しいと、大人も楽しい―
まちの皆さんの温かさを感じる、かけがえのない活動になりました。